@article{oai:yasuda-u.repo.nii.ac.jp:00000605, author = {徳永, 隆治 and Tokunaga, Ryuji}, issue = {50}, journal = {安田女子大学紀要, Journal of Yasuda Women's University}, month = {Feb}, note = {体育科授業において「伝える力」の育成が今日的課題の一つとなっている。児童が他者に伝える学習行為は「何がどうなればよいか」を自己課題として持っていることが前提となる。その実際を日常的な体育科授業に見出すとともに、課題を明確にする教師の活動の在り方を追究した。児童の主体的で課題解決的な学習を引き出す教師の活動として、これまでに小林ほかが学習過程及び発問の重要性について論じている。筆者はこれまでに小学校体育科授業の分析から学習過程の工夫及び教師の発問の意義を事例的に見出してきた。本研究では特に児童の「伝え合い」の内容に着目して教師の活動の在り方を事例的に追究した。  学習の目標・内容に沿った課題意識を児童自身が明確に持つことにより、児童が他者へ「伝える」という行為が本時の学習目標の達成に向けて有効な働きかけとなる。学習に有効な児童相互の「伝え合い」となるためには、児童が自己の課題を明確に持つための教師の活動が不可欠である。教師の活動として本時授業で「教えたいこと」を児童自身が「学びたいこと」として把握する場面(集団思考場面)を学習過程に設定することと、その場面で教師が「教えたいこと」を明確に持ったうえで児童へ問いかけることが必要となる。学習場面と教師の発問の重要性についてこれまでにも事例的に明らかにしてきたが、本研究では特に、教師の発問の内容が児童の「伝える」活動の質を高めることが授業の分析によって示唆された。  自己課題を明確にした学習活動が児童相互の「伝え合い」を引き出すこと、そこで伝え合う内容が本時学習目標の達成に直結すること、さらには教師の発問が児童の問いかけにも反映することを事例的に見出した。教師の発問によって指導目標に迫る児童の思考・判断が促進され、自己課題が意識されるとともに、その結果として「伝え合い」が本時学習の深化につながり、学習が本時目標の達成に向けて質的に高められたと言える。一般教授学において発問が指導の核になることは周知のところであり、発問研究が深められているが、体育科授業における教師の発問は、動き方を伴うという点で他教科と異なる部分があることが考えられ、問いかけを発する場面での環境整備も必要になることが考えられた。この点においても体育科授業における発問の研究が求められることが示唆された。}, pages = {209--216}, title = {児童の「伝え合い」を質的に高める教師の活動に関する事例的研究 ― 発問の内容を中心に ―}, year = {2022}, yomi = {トクナガ, リュウジ} }